会社を経営していれば、新しい分野にチャレンジしよう、新規事業を立ち上げようと考えることもあるでしょう。
そのような時に新しい部署を立ち上げるということもあるでしょうが、新規事業を成功させるためにはどうすればいいのでしょうか。
今回は、新規事業を成功させるためのポイントや必要なスキルなどについて解説します。
目次
1.新規事業を成功させるためのポイントは?
新しい部署を立ち上げて新規事業を成功させるポイントとしては、事業シミュレーションをしっかりと行うことが大切になります。
新しい部署を立ち上げて事業を行うことで、どれぐらいの収益を生み出すことができるのかということをきちんと試算することでその事業を立ち上げる価値があるのかどうかを確かめることができるのです。
見込みがないのに、新しい部署を立ち上げたとしても赤字になってしまって会社の経営を圧迫するということにもなりかねませんし、このシミュレーションを基にして金融機関などから融資を受けることにもなりますから、正確にシミュレーションするようにしましょう。
事業シミュレーションを行うためにはまず、情報収集を行う必要があります。
どのように売上を上げたらいいのか、顧客対象はどのような人なのか、どのぐらいの経費が必要になるのか、部署に必要な人材はどんな人か、というような新規部署立ち上げに必要な情報をしっかりと収集しましょう。
情報収集の仕方としては、ネットなどで検索するだけでなくその事業を行っている経営者や専門家に聞いてみる、業界の協会や各省庁のホームページなどで公表している情報を見るといった方法があります。ひとつの方法でなく、幅広い方法で情報を集めることが重要です。
情報収集を行った後は、さまざまな条件の設定を行います。
情報収集によって必要な経費などのイメージを掴むことができたでしょうから、詳細な経費などの設定をしていきましょう。商品はどのぐらいで売るのか、仕入れる原価はいくらか、水道光熱費や人件費はどのぐらいかかるかといったことを、細かく詰めていくことで信頼性の高いシミュレーションを行うことができるのです。
このように、部署を立ち上げるための情報収集や詳細な条件、経費などを設定したら、実際にシミュレートをしてみましょう。
条件の設定をそれぞれの項目ごとに収益項目、費用項目に分類して損益がどうなるのかを計算してください。このシミュレートは部署の立ち上げから5年間ぐらいを目安にして作成することが一般的ですから、少なくても5年でどのぐらいの収益になるのか、投資した額の回収は可能なのかといったことを確認しましょう。
このシミュレートは、外部の専門家などに依頼すると緻密なシミュレートを行ってくれるので、より細かく詳しいシミュレートをしたいのなら外部の専門家に任せるという方法を検討してみたください。
2.新しい部署を立ち上げるために必要なスキル
新しい部署の立ち上げをする際には必要なスキルが3つほどあります。
まずは情報収集スキル
前述したように新規事業を成功させるためには事業シミュレーションが大切なのですが、シミュレーションを行うためには情報収集をすることが重要なのです。
さまざまな視点、さまざまな方法であらゆる情報を集めることができるスキルは、部署の立ち上げには必要不可欠なスキルだといえるでしょう。
情報を集めるだけでなく、本当に正しい情報なのか、信頼できる情報なのかということをしっかりと調べることも大切になってきます。
ファシリテーション・スキル
これは、簡単に言うと会議を上手く進行させるスキルのことを言います。
進行させるといっても司会役ということではなく、さまざまな人の意見を引き出して議論を活性化させるといったスキルです。
新しい部署を成功させるには、さまざまなアイデアを出し合って試行錯誤して、より良い仕事をするということが重要になりますが、会議が活性化していなければいいアイデアも生まれません。
そのため、上手に相手の意見を引き出す、発言しやすいように上手く誘導する、否定や批判をせずに受け止める、といったスキルが重要になってきます。
論理的な思考
これは、ロジカルシンキングとも言われていますが、ビジネスにおいては重要なスキルになります。
なかなか思うように事業が進まないといったときに、論理的に考えて分解していくことでどこに問題点があるのかが見つけやすくなります。
また、似たような企業のビジネスモデルを論理的に分解して考えることで、有効な手段なども見つけられますから、あらゆる面において役立つスキルになっているのです。
3.まとめ
このように、新しく部署を立ち上げて新規事業を行うためには、さまざまな下準備やスキルが必要になります。
しっかりと情報収集をして、そこから事業の展望をシミュレーションして、収益性があるのか、どのようにすれば成功するのかといったことを考えてみてください。
ただ立ち上げるだけでは上手くいきませんから、詳細な条件を詰めて投資に見合うだけの収益があげられるのか試算することが重要になります。